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     萩の花、尾花、葛花、なでしこの花、女郎花また藤袴、朝がほの花  ー「万葉集」 山上憶良ー

                 千年以上前の、野を彩った花々を詠う「秋の七草」。日本の秋の原風景です。

 奈良時代の歌人、山上憶良が詠んだ「秋の七草」。その風景は今も日本人の心の故郷として記憶され、懐かしく思い出されます
 立秋は8月8日頃。秋の彼岸や月見の宴にはこの秋草たちが大活躍してきたことでしょう。
春より秋の風情を好んだ日本人ならではの、楚々とした花々が選ばれています。


花言葉は「思い」「思案」。マメ科特有の可憐な姿は万葉の時代から日本人に愛され、詩や美術工芸品にも取りいれられています。別名の秋知り草、鹿鳴き草も優美。京都の常林寺、梨木神社、奈良の唐招提寺、鎌倉の宝戒寺、海蔵寺が有名。
花言葉は「勢力」、「活力」。秋の野山に揺れる姿は、日本人の原風景のひとつ。別名は尾花、茅。昔は屋根を葺く材料として利用されたイネ科の多年草です。お月見の宴には、団子同様欠かせない存在。東京の玩具に穂で作った薄木みみずくが。
尾花(すすき)
花言葉は「治療」。ツル性の多年草で、繁殖力が強くときなはやっかいものとみなされますが、紅紫の花は蝶のよう。根は良質の澱粉を含み古くから葛粉として料理や菓子に利用され、また漢方では葛根湯として薬用に使われています。
花言葉は「いつでも愛して」、「思慕」。別名は大和なでしこ。なでしこは子供のように愛らしい花という意味で、最愛の子をなくして嘆く親の伝説から形見草とも。楚々とした淡紅色で花弁の先は糸状。カーネーションや石竹と同じ仲間です。
なでしこ

花言葉は「美人」、「はかない恋」。名前は秋風にそよぐ頼りなげな風情からオミナメシ(女飯)と呼ばれたからとも。同じ仲間の白花はオトコエシ(男郎花)。「万葉集」の故郷、明日香の里では9月上旬からこの黄色の花群に出会えます。 花言葉は「躊躇」、「遅延」。奈良時代に渡来した帰化植物で、当時貴族の庭などに植えられていました。香りがいいにで、葉を湯に入れたり、衣服や髪につけていたとか。別名は蘭草、香水蘭。現在野生のものはほぼ絶滅。キク科の多年草。
女郎花 藤袴
花言葉は{変わらぬ愛」、「従順」。憶良が詠んだ歌にその名はありませんが、この時代、まだ朝顔が日本に渡来していないので、歌の最後の「朝がほ」は桔梗だというのが定説。江戸時代から園芸改良が行われ、紫、白、ピンク、二重なども。

朝がほの花(桔梗)



    アレンジミニBOOKより